「うちの社員は、まじめでいい子なんです。

でも、業績が良くならないのが不思議で・・・」

とおっしゃる経営者の方がいらっしゃいました。

確かに、個人の能力は平均以上で、資質もわるくない。

しかし、

業績は思うように達成していない現状があったのです。

これは、個人の力の集合がかみあっていない。

【個人の力を結集すると、なぜか総合力が減少してしまう】

のです。

個人の力を結集すれば通常

【個人の力】の和  = 【総合力】

もしくは

【個人の力】の和  < 【総合力】

にならなければなりません。

それが、

【個人の力】の和  > 【総合力】

になってしまうのです。

 原因のひとつに〈議論下手〉があげられます。

1)会議の場で本音を言わない

2)相手に意見を言ったら人格否定にとられる

の2点が大きく作用していると考えています。

とくに、【まじめな性格】な人が多い組織ほど

その傾向が強いです。

これを打破するには、

◇本音を言わせる場を強制的につくる

◇【意見】と【人格】を別に考えさせる

ことです。

特に会議の進行をする【司会者】の力量に

かかっています。

雰囲気をつくっているのも

目に見えないルールをつくっているのも

司会者です。

コツは、

「それは、本音で言ってますか?」

「別に人格を否定するわけではないので

 意見を素直に言ってみてください」

と誘導できるかです。

意見を遮るベテランがいる場合には、率直に

「そんな言い方をしたら、だれも本音が言えないじゃないですか」

「人格を否定されたわけではないので誤解しないでください」

と牽制することも場面では出てくるでしょう。

少しずつですが、こうして個人の力が正常に発揮できる

組織をつくっていくことです。