【fjコンサルタンツ365日Blog:3636投稿目】

 

携帯電話は機器の価値が下がった

ガラケー時代に世界シェアを席巻した

携帯電話端末メーカーがあります。

 

NOKIAというメーカーです。

フィンランドに本社があるメーカーです。

 

2000年前後から2011年まで、世界シェア、販売台数の

世界一メーカーでした。

 

そのNO1メーカーがスマートフォンの時代に

なると順位が陥落し2013年には携帯電話事業が

Microsoft社に買収されました。

 

さらに2016年にはスタートアップ企業に

売却され現在はこの企業がノキアブランドで

つくっています。

 

この事象は何を物語っているのでしょうか。

単にノキアというメーカーがスマホに

対応できなかっただけなのでしょうか。

 

スマホは機器の価値よりソフトの価値

スマホ(スマートフォン)はそれまでの

携帯電話端末と比べてボタンが少なく

使いやすさに違いがあります。

 

ただ端末の操作性だけが違いではありません。

 

スマホにはコンテンツ(ソフト)の強みが大きいのです。

たとえば、音楽、ゲームなどのアプリといった

コンテンツ(ソフト)部分に価値があるのです。

 

ユーザーはコンテンツ(ソフト)部分の

価値に魅力を感じてスマホに切り替えて

いったのです。

 

携帯電話端末メーカーの凋落はノキアだけでは

ありません。

日本のメーカーもスマホ対応には失敗し

撤退した端末メーカーも少なくありません。

 

携帯電話端末を単にハードウエア(機器)と

捉え性能改善ばかりしていたメーカーが

価値を見失ったと見ることもできるでしょう。

 

別の視点から見ればハード(機器)の価値が

下がり、ソフトの価値が上がっていった、とも

言えます。

 

次は何の機器の価値が下がっていくのか

この現象、携帯電話端末に限ったことでは

ありません。

 

今後、他の商品も同じようなことが起こります。

 

機器の発展も限定的になり性能差を感じない

商品ほど価値がソフトに移ると予想しています。

 

自動車そのものの価値が下がってしまうのか

次にターゲットにされているのが自動車です。

 

自動車は輸送機器業界という括りになっており

輸送のための機器でした。

 

その輸送機器という価値が揺らいでいるのです。

価値がソフトへと移行していくだろうと予測

されているわけです。

 

自動車をつなぐ通信環境が5Gになれば劇的に

飛躍します。

 

そうなれば車の中が家の中と同じような

環境になるのです。

 

家で行われていることが車の中でも再現できる

ので広告、ゲーム、ニュースといったコンテンツが

車の中で価値が発生していくということ。

 

そうなれば輸送機器としての自動車の価値は

相対的に下がっていくことになります。

 

自動車メーカーの危機感はここから発生して

いるのです。

 

単に電気自動車が普及することだけではないのです。

 

価値があるのはソフト部分

今後、ビジネスではソフト部分の価値がさらに

高まっていくことになります。

 

ソフト部分の価値を理解しながら商品開発を

しなければならない商品群、業界も増えていく

だろうと感じます。