【fjコンサルタンツ365日Blog:3646投稿目】

いち早く反応する現象

坑道の中のカナリア(canary in a coal mine)

という言葉があります。

 

今では使われていない手法ですが

炭鉱で一酸化炭素中毒などの毒ガスを人間より先に

察知させるためにカナリアを用いて

いたという歴史があります。

 

それが今では比喩、たとえとして

使われています。

 

景気動向をいち早く表現されている

事象を「坑道の中のカナリア」と

呼んでいるのです。

 

具体的には、米国では今年に入り

不動産価格が下落しています。

 

売れ残り物件が増えており、これは

不況前の現象だと言われています。

 

株価とは連動がない不動産価格の下落が

株価下落を予兆しているのです。

 

不動産価格の下落がカナリアの反応だ

ということです。

 

察知できない危険があるのか

経営には何が起こるかわからない

危険があります。

大不況、株価の大暴落は察知できない

とされています。

ただ、歴史を振り返ると日本のおける

不動産バブルで数百億の借金を背負った

人たちや経営で大失敗をして多額の

借金を背負った人たちは「どうして

そうなったのか、予知できなかったのか」

といった自問自答をしながら振り返って

います。

その振り返りの結論は、

「予兆はあった」

ということです。

察知できるまではいかないが、後から

考えてみればそんなことが起こる

予兆が存在していたのに気がつくのです。

調子に乗っていて「予兆」に気が付かなかった

ことを悔やんでいるのです。

予兆というのは、とても小さな変動であり

小さな異常値です。

予知できるまでの大きさではありません。

ただ、気がついている人がいるのは

事実なのです。

そうした事象を耳にした時、「まさか

そんなことは起こらないよ」と流して

しまうのではなく、あくまでも

「そんな意見もあるのか」

と受け止めることです。

受け止める訓練をすることです。

訓練次第

予兆を嗅ぎ取るには小さな変化に

気がつくことです。

たとえば、年末になるとATMで

お金をおろした時に

「新札ばかり」

といった現象があるとします。

それをどう感じるのか。

年末だから新札が多いのか、日銀が

意図的にお札の流通を増やしているのか

といったところまで想像をはたらかす

ことができるのかにかかっています。

人が集まる場所も同じです。

どんなお店で人が並んでいるのか。

私は歩いている時、出張中の移動の

時もそんな光景を見ると

「どうして」

と考えることにしています。

忘年会のシーズンインが早いと感じたのも

いつも歩いている街並みで人が多いと

感じたことがきっかけでした。

その違和感をその業界の人に確認したところ

「そうなんです。今年は12月頭から・・」

と返答があった次第なのです。

なぜ忘年会がはやいのか?

これは仮設を立てて考えていくことになりますが

・忘年会の回数が増えた

と予測できます。

回数が増えるので日時が前倒しになっているの

です。

忘年会をするグループが自分のまわりで増えて

いるわけです。

違和感を感じる能力を鍛えていくことは

ビジネスでは優位です。

この機会に予兆を感じ取る訓練をスタート

してみるのもひとつの方法です。