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〜1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移〜fjコンサルタンツ藤原毅芳

経営者視点を持たせるのは有効か

「経営者の視点を持って仕事に取り組んでもらいたい」
と朝礼の場で語った社長。

それを聞いたスタッフたちは、社長の意図が伝わった
のだろうか。
受け止めたのでしょうか。

そこにズレがあるように感じるのは私だけでしょうか。


そう、
ズレがないわけではありません。
やはりコミュニケーションのズレが生じているのです。

社長が伝えたかったこと、聞いていたスタッフの受け取り方を
それぞれの視点から考えてみたいと思います。

経営者視点を持て、の意味とは

経営者視点の内容を具体的に考えていきます。というのは、
経営者視点とは経営者を実際に経験しなければわからない点も
あるからです。

経営する経験も軽い経験、重い経験と内容には差があるのは
確かですが、次の内容で経営者視点を探ってみたいと思います。

  • ①全責任を持つ
  • ②自主性で仕事する
  • ③金銭的リスクを背負う

経営者視点①全責任を持つ

「全責任を持って仕事に取り組んでもらいたい」
と考えていること。

経営者は会社の結果について100%の責任を取っています。
それと同じことを期待しているのです。

100%は無理にしろ、80%くらいの責任を取るつもりで
仕事をしてほしいと考えている社長もいると思います。

ようするに、今より責任感を持って仕事してほしいという
希望がそこに隠れています。

「責任感は教育できない」という説があり教育する側でも
課題のひとつです。
大人になってから責任感を醸成できないとも言われている
分野です。

そのため社長の希望が大きくなる点でもあるのです。

経営者視点②自主性で仕事する

「何も指示されない状態でも自主的に動いてほしい」
「自分で判断して動いてほしい」
とここでは考えています。

社長が指示したり、判断したりせずに決断して自分から
行動してほしいという内容です。

社長自身ができていることをそのまま求めていることも
あります。

自分の分身がほしい、という願望が裏側にあることも
あります。

ただ注意が必要で、社長の考えに沿った形で自主的に
判断してほしいということ。

自主的な判断と勝手な判断は違うということです。
なので、自主的に動けるようになってもズレが生じる
ことがあるのです。

2重の困難さがここにはあると感じます。

経営者視点③金銭的リスクを背負う

金銭的なリスクを背負うことを求めていることもあります。
いわゆる新規事業、新規商品、新規出展、新規支店を進める
時に金銭的なリスクまで背負わせたいと考えています。

その方が、責任を感じて利益を出してくれるのではないか、
と感じるからです。

確かに、そのような会社はあります。支店開設後に利益が
でなければリーダーの給与が減っていくシステムになって
いるのです。

ただ、ここまで金銭的リスクを背負わせると、今度は
リーダーをやる人がいなくなる可能性もあります。

最近は金銭的なものを追いかけて仕事をしている人の
割合が減っています。

そのため金銭的なリスクを背負わせるのも困難な状況が
これからも続くのではないかと考えています。

スタッフは経営者視点を持てるのだろうか

実際にスタッフが経営者視点を持てるのか?
という疑問があります。

リーダーも同様です。
リーダーは経営者視点が持てるようになるのか?
ということも考えなければなりません。

限界はあると考えている

結論からいえば、スタッフでもリーダーでも経営者視点を
持つことには限界があります。

ますは、立ち位置が「経営者」ではないから。
経営者と従業員では立場が違うだけでなく、法的にも
まったく違う存在です。

その点から考えても、求めることに違いが生じるのは
当たり前で、経営者視点を理解できる範囲も限られるのは
自然の成り行きなのです。

なので、私は経営者視点を持つことには限界があると
常に考えています。

経営者視点を持たせるにはどうすればいいのか

結局のところ、100%の経営者視点をもってほしいと
考えるならば経営者にするしかありません。

いわゆる子会社、グループ会社の社長をしてもらう
しかないと考えています。

ただ、リーダーやスタッフに責任を持って自主的に仕事を
してほしいのであれば「経営者視点」という言葉を使わず
伝えたほうがスンナリ受け止めてもらえると思います。

経営者視点という言い方ではなく

では経営者視点という言葉を使わずに伝えるには
どうしたらいいのでしょうか。

単純に「経営者」という言葉を使わないという手法が
あります。

経営者という言葉をつかった時に受け取り側は「経営者
ではないし」と瞬間的に拒絶反応を示すからです。

責任感を持って、自主的に動いてほしい、ということを
伝えたいのであれば「経営者のように」ではなく、「◯◯
さんのように」と具体的な事例で伝えた方が染み渡るように
伝わるということです。

理解する前に拒絶されたらコミュニケーションは成立しま
せん。
ズレを生じさせないためにもこうした言葉を選ぶ配慮が
大切だと考えています。