【fjconsultants365日Blog:3,770投稿目】fjコンサルタンツ藤原毅芳

孤独を誤解している

仕事における孤独について考えてみたいと思います。
そのきっかけは

  • 社長は孤独
  • リーダーは孤独

と言われていることが気になったからです。
ここで言う孤独とは、仕事における孤独のことを指しています。

人生や生活における孤独は社会問題になっていますが、仕事で孤独を感じることはどのような状況なのか考えてみたいと思ったのです。

相談できる人がいないから孤独を感じる

仕事においては相談できる、相談できない、によって孤独の感じ方が違います。

仕事で相談できる人が周りにいないと「大きな孤独を感じる」と漏らす人がいることに気がつくと思います。

特に役職者は悩み事や課題について相談することできない立場なので、黙って耐えています。
具体的にはリーダーは何を考えているのでしょうか。

リーダーの孤独

リーダーの悩みは

  • 業績について
  • スタッフについて

に集約されます。
自分が任されている部門、部署の業績を経営層からは求められ、スタッフからは不満を言われる立場。

サンドイッチ構造になっています。
悩みを上の経営層に相談すると「実力がない」と言われ、スタッフの不満に対応できないと「さえないリーダー」という烙印を押されてしまいます。

そのため誰にも相談できない環境ができあがっているということ。
大きな課題が勃発し、解決の糸口が見えない時、孤独を感じるのはこうした環境要因が原因です。

社長の孤独

社長の孤独はさらに問題、課題が大きいのが特徴です。
しかも真の相談相手がいることはありません。

社内の問題、スタッフの悩みの終着駅が社長なので社内に相談できる人がいるはずもないのです。

社長が抱えているプレッシャーを理解できる人は会社にいないのが普通で、相談したところで理解できる人もいない状況が当たり前です。

そうなると社長の孤独は環境によるものではなく、終着駅というポジションがそうさせるのだと思います。

1人で解決する

駆け込み終着駅の社長は課題、悩みを1人で解決するしかありません。
経営者仲間に相談される方もいますが、状況を正確に把握できる状態ではないので、アドバイスがズレてしまうことも考えられます。
実際に、経営者仲間からの不適切なアドバイスによって経営が窮地に陥った方の話を聞いたことがあります。

そうなるとひとりで解決するという道しかなくなるのです。
経営は「正解がない世界」で決断するので、ひとりで決断することがベターなのです。

仕事で孤独を感じることはない

ひとりで悩むことを孤独と感じている人がいますが本当にそうなのでしょうか。

立場上、ひとりで解決まで行うリーダーや、社長の仕事は孤独と表現するには違和感を感じます。
というのもそもそも、ひとりで仕事をするのが当たり前なので「孤独」ではあるが「悲壮感」は不要だと感じるのです。

うまく進まない時、解決が見えない時は孤独を感じたいと思います。
しかし仕事において解決したくて解決できないことはほとんどありません。
(物理的条件以外には)
だからこそ孤独ではなく、ひとりで解決する場面にいるだけだと認識すること。
それがすべてです。
リーダーと経営者は解決を委ねられた存在なのです。

ラストホープという存在

ラストホープという言葉があります。
医療の世界ではどこの医者も手術できないが1人だけ完治を可能にする人がいます。
そんな人を「最後の望み(ラストホープ)」と呼んでいます。

最後に託された人のことを「孤独」と表現することはありません。
そこに悲壮感は1ミリもないのです。
「最後の砦」なのでヒーロー、ヒロインです。
そう考えると孤独というイメージからは遠く離れていきます。

まとめ

仕事における孤独とは何かをリーダー、経営者の立場から考えてみました。
わかったことはリーダー、経営者は孤独を感じることは不要だということ。
どちらかといえば最後の砦として託された存在感を感じた方がいいということ。

結果はどこに転ぶかわからない状況であっても任される存在であるならば孤独を感じることはないということです。