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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

コンサルタントになりたい?

「コンサルタントが人気の職業らしい」
という声を聞こえてきたとき「本当?」と
感じ、確認したところやはりそうでした。

思い返せば、最近わたしの講演に中小企業診断士の方や
学生の方が聞きにくることも増えています。
時代の流れが変わりつつあるのかもしれません。

今回はコンサルタント業界の動向調査をしてみます。

コンサルタント業界とは

調べてみるとわかったことは業界が拡大していること。
たとえば

コンサルタント企業数の推移

2008年:861社

2012年:1,602社

https://www.tdb.co.jp/report/specia/pdf/131003.pdf

といったように企業数は倍増しています。

国家資格の中小企業診断士を保有されている方は
約25,000人程度。
ただ独立開業しているのは、そのうちの3割。
7,000人程度。

どうすればコンサルタントになることができるのか

コンサルタントに明確な基準はありません。
資格が必須ではないからです。
資格を持っている人の方が少ないと言われているほどです。

自分の経験を活かしてコンサルタントになるケースがほとんどだと
思います。
自分の経験業種を専門としたコンサルタントとして活躍されています。

では、学生のときからコンサルタントを目指すならば、どのような
プロセスが有効なのでしょうか。
どんな経験があったほうがいいのでしょうか。

誤解せず3つのポイントを習得する

ひとつだけ誤解しないようにここでは指摘しておきます。
コンサルタントは、アドバイス業ではありますが
「知識・ノウハウ」
を知っているだけでは成立しません。

知識・ノウハウをクライアントに伝えただけでは結果には
到達しないのです。
そうではなく、ハンズオン型のコンサルティングが今後は
主流になると考えています。

その方向性に流れるのであれば、経験値が求められます。
知識・ノウハウを実践してもらうための力がいるのです。

実践してもらうための力を養う経験とはなにか。
コンサルタントになるために必要な力とはなにか。
次の3点から考えていきたいと思います。

  • ①対人能力
  • ②情報量
  • ③仮想体験量

これを習得するためには下記のような経験値が
求められると考えています。

①対人能力:ヒアリングした人の累計

対人能力といっても幅広くわかりにくい。
ここで求められるものは人を導く力。
スポーツの主将のような力ではないのでご注意を。

というのは、コンサルタントは外部から乗り込んでいく人。
チームメイトでもないし、コーチ監督でもない。
その立場で対人能力が高いことが求められてしまうのです。

しかも月に1回程度しかクライアント先に訪問しない。
そんな限られた中で影響力を発揮しなければならないのです。

そこで必要だと感じるのは「人間力」。
この人なら話しを聞いてもいい、と思わせる人物であること。
言っている内容がマトモであること。

ここが基本だと感じています。
それがなければ立案した経営戦略を実行してもらうことは
不可能。
話しさえ聞いてもらうこともできません。

ここが基礎になると常々考えています。

②情報量:移動距離の累計

情報はコンサルタントにとって不可欠。
価値ある情報というのは一次情報。
自分が見て聞いて感じた直接情報に価値があります。

ということは、動いて情報を得ることになります。
「移動距離と情報量は比例する」
という法則が当てはまります。

フットワーク軽く見に行く。
現地を視察する。
確認しに行く。
それが好きな人はコンサルタントの適性がある
と思います。

③仮想体験量:読書の累計

最後のひとつは、経験値。
コンサルタントには圧倒的な経験値が求められているのは
事実です。

経験値は実際に経験する実体験とバーチャルな体験の
仮想体験の2種類があります。

実際に経営を経験するとなると経験値を増やすことは不可能。
なので事例研究を通して追体験を重ねるのです。
そのためには読書は最適。

企業事例等の書籍を読み、蓄積することは意味があるのです。
MBAでは2年間で500事例に取り組むと言われています。
最低でもその量はクリアする必要があるということ。
時間の投入が必要です。

まとめ

強引にまとめればコンサルタントになるためには
短期間に大量のインプット、経験、移動をすること。
そこに尽きます。

そこまでしてコンサルタントになりたい、向いていると
感じるのなら適性があるのではないでしょうか。

わかりにくい点があれば気軽に質問してください。