【fjconsultants365日Blog:3,887投稿目】
~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

経営は不安定が前提

「経営は難しい」
「経営にはセンスがいる」
と言われることがある。本当でしょうか。

経営は難易度が高いと思われています。
難しい部類に存在していると言われています。

そのため経営者は限られた人しかできない、と
説明されることもあるのです。

これは、経営が「不安定」が前提だからです。
一定ではないから。
環境によって、時代によって、不可抗力によって経営が
崩れてしまうことがあるからです。

今まで安定していたからといって今後も安定するとは限らない
世界です。
こうした不安定なところで安定させるということはどういう
ことなのでしょうか。

今回はその点を考えてみたいと思います。

不安定を克服してきた歴史

世の中を見渡せば「不安定を克服」したものが多いことに
気がつきます。

2輪車、自動車、飛行機、船などの乗り物はその典型です。
不安定な状態が時には発生する乗り物です。

2輪車は常に不安定な状態。
自転車であろうがバイクであろうが転んでしまうことが
あります。

自動車も雨などの状況ではコントロール不能に陥ることがあります。
飛行機は飛んでいるときはすべて不安定。
急に風などの状況が変わり不安定な飛行に陥ります。
乱気流に巻き込まれて負傷者が出たというニュースを見たことが
あるのではないでしょうか。

船も台風や嵐などでは沈没する船も出てきます。
このように乗り物を振り返ると「不安定を克服」する歴史しか
ないように感じます。

不安定の克服とは

元バイク乗りだったので2輪の不安定克服は若干ですが
理解しているつもりです。

2輪車の場合、低速で走っているときが最も不安定。
また減速のためのブレーキングをしているときも不安定です。

逆に安定するときはいつか?どんなときか?
2輪車の場合は、アクセルをあけて加速する時が最も安定感が
あります。

つまりある程度のスピードがある時に安定し、加速するときは
タイヤのグリップ力が増してさらに安定するということ。

カーブを曲がる時にブレーキをかけることは危険な行為。
カーブの手前でブレーキ減速し、カーブを曲がっているときは
アクセルをあけて加速するほうが安定するのです。

飛行機

飛行機もスピードで安定する

飛行機もスピードが遅いときに不安定な状態になります。
飛行機事故の発生は離陸と着陸に集中するのはそのためです。

着陸するときに減速しすぎても失速し墜落してしまいます。
ある程度のスピードを維持しながら着陸しているのです。

離陸も浮力が発生するスピードまで加速しなければ離陸できません。
スピードを上げることで離陸し、高度を上げて安定へと移行して
いくのです。

飛行機

経営もスピード

不安定を安定にするための手法のひとつが「スピードを上げる」
ことだと考えています。
スピードがある程度上がるほど安定感が増していくのです。

乗り物がそのような法則で動いているのであれば、同じ不安定な
経営も同様だと考えて間違いはありません。

経営のスピードを上げることは「不安定から安定へ」の手法の
ひとつだということ。
経営のスピードを上げることで不安定から脱出できるのです。

たとえば、経営の小さな失敗が発生してもスピード修正すれば
致命傷にはなりません。
ほかにも経営のPDCAサイクルスピードを上げれば業績は必ず
上昇します。
ヒットを量産できるからです。

そう考えると経営においても「スピード」の概念は重要だと
わかるはずです。

まとめ

不安定からの脱出という視点で考えたときに「スピードを上げる」ことは
避けられないことだとわかります。

特に、新規事業や新商品販売、新規出店、新規支店開設といった
場面ではスピードを上げることは有効。
スピードを上げることで不安定から脱出でき黒字化できるのです。

ビジネスの立ち上げはスピードよく短期間に黒字化するという
原則は物理法則から見ても同じような現象だと気付きます。
それが理解できれば、あとはスピードを加速させるだけ。
それだけですね。