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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

欲しいものをそのまま提供するのは企画とは呼ばない

ビジネスは企画である。
そう言われています。
企画をつくることが経営のひとつでもあります。

「新しいビジネス(企画)が不足しているのではないか」
と、ミーティングで話題になった会社があります。

そのとき
「実はあれもやりたい、これもやりたいです」
と意思表示をはっきりする会社もあれば
「・・・思いつきません」
「それは現場の人間が・・・」
と何も出てこない会社もあります。

この違いはどこから来るのでしょうか。
今回はその点を考えてみたいと思います。

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photo by takeyoshi fujiwara

欲しいものではなく

企画を考えるときハードル(障壁)に感じるのは
「正解を発言しなければならない」
というプレッシャーです。

しかし、考えてみればわかりますが企画が100%当たる
ことはありません。
3割打者の会社もないのではないでしょうか。

しかし、当たる確率が低いのでベテラン社員や役職者ほど
企画の案を言わないものです。

積極的に発言するのは企画の発案をリスクと感じない世代。
そこだけのようです。

企画は、お客様にヒアリングしても実は出てきません。
お客様が「欲しい」と感じていること、顕在化されている
ことを商品サービスにしてもさほど売れないのです。

「顧客の欲しい商品をつくることが企画ではない」
と言われる所以はそこから来ているのです。

では、どう考えれば企画が出てくるのか。

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photo by takeyoshi fujiwara

意外性のある商品サービスを

ひとつには、顧客が気がついていない部分を商品サービスに
するということ。

「意外性のある商品サービス」
のことです。

「そんな商品があったんですね」
という反応が出る商品です。

こんな商品が欲しかった

他にも、斬新さがある商品では
「こんな商品が欲しかった」
という反応が顧客から出ることもあります。

このような商品は、決して顧客の口から具体的に
「これこれ、あんな商品」
と出てくることはなく、はじめて形になってから判断できる
レベルの商品です。

たとえば、現在はまだ存在していませんが
「キーボードがないパソコン」(音声操作、ジェスチャー操作のみ)
が世に出てきたら、そのような反応が出るかもしれません。

使ってみるまで便利さや快適さがイメージできない商品と
いうことです。

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photo by takeyoshi fujiwara

結局のところ喜ばす商品サービスを提供すること

このように企画を考えてみると発想法としては顕在化された
「顧客が求めている商品サービス」
ではなく、顕在化されていない
「顧客を喜ばす商品サービス」
を考えることが企画と言えます。

顧客を喜ばすという視点で考えれば、斬新な商品サービスも
アイデアとして出てくるのではないでしょうか。

まとめ

企画は頭の柔軟さを求められます。
現在の技術では「できない」と感じるかもしれません。
しかし、「できない」と思われたことを「できる」に変えることが
ビジネスであり経営です。

貴重な時間を割いてビジネスをしているということは、「できる」ことを
証明するためとも言えるのではないでしょうか。