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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

設備投資

経営とは設備投資なしには語ることができません。
機械装置に始まり、輸送機械など欠かすことができないものばかり。

設備投資は長く使用できるほど収益を生む。
中にはメンテナンスが義務付けられている設備もあります。

自動車、トラックなどの車検制度はわかりやすい部分。
工場などの大型設備にも保全基準が決められているものもあります。
この保全基準が変化しつつあります。

今までは、設備の部品ごとに交換周期を定めていました。
稼働状況で交換周期を決める内容と時間経過で交換周期を
決める場合があります。

時間経過で交換周期を決める方が基準として厳しい。
TBM(Time Based Maintenance)
未稼働であったも時間が経てば交換しなければなりません。
飛行機部品の交換は最も厳しい基準なので時間経過で部品交換が
行われています。

稼働状況で交換する場合、過去の耐久性をもとにタイミングが
設定されています。
しかし、耐久性は長くなることも短いこともあるのが機械装置。
できれば部品が壊れる直前で交換したいところ。
長く稼働できるなら少しでも長く稼働させたいのがホンネ。
その願いが技術(テック)で実現しようとしています。

TBMからCondition Based Maintenance(CBM=状態基準保全)へ

機械装置を監視して寿命を予測、メンテナンス時期を決めることを
Condition Based Maintenance(CBM=状態基準保全)
と呼んでいます。

このアイデアは1970年代からあるものです。
ただ実現するにはコストがかかり過ぎるのと、分析精度が甘いため
普及していなかった。

ここにきて、IoTの広がりで、センサーが安価になり、データ収集の
通信コストも劇的に下がり、分析精度が上がっています。

経済産業省が検査の周期を延長できる措置を打ち出している事例もあります。
https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2019/11/20191129_1.html 

延長できれば維持コストも下がるので技術進化によってムダな
コストが削減できる。
経営側としてはメリット。
保全の仕事をしていた人たちは仕事量が減少する。
技術進化の現実です。

key

「予防保全」から「予知保全」へ

流れとして保全の世界は、
予防保全」から
予知保全」へ
移行していく。

予知できる範囲が増えていくほどメリットは大きくなるので
この流れは止まらない。
設備機械は長く稼働できる、メンテナンス費用が低いほど収益を生む。
IoTは保全の世界では相性が良く、監視、データ収集、データ分析までが
セットとして低額商品サービスが発売されれば一気に広がるでしょう。

ビジネスパーソン

まとめ

今までわからなかったことが予知できるようになる。
これが進化です。
進化は仕事を減らし収益を上げていきます。
消滅する仕事も出てくるでしょう。

今回は機械装置の保全に関して取り上げましたが、あらゆる商品が
そうなっていくのでしょう。
予防保全ではなく予知保全へ。
様々な商品、業界でシミュレーションすると別の世界が見えてくると
思います。