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~経営には優先順位がある~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

ここまで提案しないと加入しない

楽天が独自に携帯業界に楽天モバイル
参入しています。
その経過が最近の状況をあらわしていると感じます。
なかなか加入者が増えない。
その状況を見ながら現在を考えたいと思います。

最初は、

楽天モバイル

・1年間プラン料金無料(月額2,980円が1年間無料)
 300万人限定
・申込み手数料3,300円
税込)をポイント還元

で一気にスタートを切る予定でした。
しかし、新型コロナウイルスの時期のスタートは
環境が悪すぎました

加入者が伸びず、加入者数も公表されない状態でした。
iPhoneを扱っていないキャリアなので流入が限定
されていたと評論されています。

ここにきて後からサービス内容を拡充しています。
客観的に見れば後手後手の戦略追加です。

楽天ミニ
手のひらサイズ楽天mini

次に打ち出したのが
・パートナー(AU)回線エリア2GBから5GBに拡大
でした。
しかも、5GBを使い切った後も
1Mbpsで使い放題(従来は128kbpsでした)
を打ち出しています。

しかし、これも他社が追随し、それ以上の内容を
打ち出しています。
パートナー回線のAU(KDDI)のグループ会社
UQコミュニケーション(UQモバイル)が
楽天モバイルを上回る内容を打ち出しています。

楽天ミニ
iPhone8Plusと比較:楽天mini

楽天モバイルはここに来て、スマホ本体1円
打ち出しました。

無料にはできないので、1円で提供すると
期間限定でキャンペーンをスタートしたのです。

iPhoneを扱っていないというマイナス点を
スマホ本体1円提供で補おうという戦略です。

これでようやく加入者が増加していくのでは
ないでしょうか。

スイッチングコスト

スマホは現在どこかのキャリアに加入しているのが
普通です。

そうなると新規で加入してもらうのは、キャリアを
移動してもらうことになります。

その移動する負担(コスト)を
【スイッチングコスト】
と呼んでいます。

現在、このスイッチングコストが増加しています。
今までなら、1年間通信料金無料でスイッチして
くれる加入者が大勢いたでしょう。

しかし、現在ではその提案だけではスイッチしない
のが現実なのです。

まとめ

写真を掲載していますが、本体1円になって
楽天miniを購入しました。

1年間通信料金無料であっても、スマホ本体価格
2万円弱を負担するというのが今だと負担に
感じるのです。

新型コロナウイルスの前なら、分割払いにすれば
少ない痛みだったでしょう。

すぐに楽天モバイルにスイッチングしていたと
思います。

しかし、今回は違います。
1回目の提案では決断せず、2回目の提案でも迷い、
3回目の提案でようやく購入する、という段階を
踏みました。

これが新型コロナウイルスによる購買行動かも
しれません。

楽天モバイル陣営も、打ち出した提案に反響が少ない
のを感じていたのではないでしょうか。

これからはいかに提案を打ち出せるのかがカギに
なると思います。