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~1日3分、3ヶ月で1冊分の知識転移~経営コンサルタント藤原毅芳執筆

非認知能力に注目してみる

「あと一歩だよね」
「ほんとうにそう感じます」
「でもそこができないよな」
と他人の仕事達成力についてはよく見える。
しかし、本人はその「あと一歩」が何なのかわからない。
あと一歩のところで立ち止まっている人がいるということ。
「知識が足りない」
「勉強しなければ」
「資格を取れば」
と突破口を見出そうと試みますがそれでも突破できない。
それまでがんばったことが無意味に感じる瞬間。
「結局のところ能力がなかったんだ」とあきらめの境地に達することも。

そんなときに、「あと一歩」をクリアする別の視点を提案したい。
それが「非認知能力」。
幼児教育では盛んに提唱されているがビジネスパーソンの教育に
おいてはあまり提唱されておらず焦点が当てられていない。
そうはいっても大切なポイントだと感じるので取り上げてみます。

ビジネスパーソン

認知能力と非認知能力

「非認知能力」という言葉には対にになる言葉「認知能力」が
あります。
その両者を知ってから考察していきたいと思います。

認知能力とは

認知能力とは、テストで測定できる能力。
有名なのがIQテスト。
学力テストもその範疇に入ります。
社会人になれば「資格試験」「認定資格」などの試験も同様。
点数によって能力測定ができる分野の能力を認知能力と呼んでいます。

非認知能力とは

では非認知能力(noncognitive abilities)とは何か?
認知能力の反対なので「テストで測定できない能力」ということ。
具体的には

非認知的な要素 、すなわち肉体的 ・精神的健康や 、根気強さ 、注意深さ 、意欲 、自信といった社会的 ・情動的性質

‪『幼児教育の経済学』   ジェームズ・J・ヘックマン(James Joseph Heckman)著‬

という内容になります。
このように説明されるとテストで測定できない能力の意味が
わかると思います。
他の定義では非認知能力のことを

「自分と他者・集団との関係に関する社会的対応」及び「心身の健康・成長」につながる行動や態度、そしてまた、それらを可能ならしめる「心理的成長」

非認知的(社会情緒的)能力の発達と科学的検討手法についての研究に関する報告書
https://www.nier.go.jp/05_kenkyu_seika/pdf_seika/h28a/syocyu-2-1_a.pdf

と能力(abilities)の枠をこえた広義な範疇で定義される場合もあります。
どちらにしても、数値化しにくい領域であることはわかります。

認知能力とともに非認知能力も必要

教育の業界では、非認知能力がクローズアップされています。
しかし注意が必要なのは、認知能力と非認知能力のどちらかに
偏りすぎないことです。
特にビジネスの世界ではそれを感じます。

認知能力だけで成長を目指しても結果が出ないときに
非認知能力にも着目して成長を試みることが大切になるのです。

最初は認知能力を上げることに集中することは正解。
しかし、限界が来たら非認知能力にもフォーカスすること。
それにより突破口が開けるということです。

社会人になっても非認知能力は伸びるのか

もうひとつ取り上げたいのが非認知能力は大人になっても
伸びるのか、ということ。
幼児教育で非認知能力のことが話題になっているのは非認知能力は
6歳までに養われる、という論文の影響。
そのため6歳以下の教育に非認知能力を高める内容が話題になって
いるわけです。
本当にそうなのでしょうか。

大人になっても成長する

結論から言えば、大人になっても成長します。
非認知能力も上がります。
しかし、子ども(6歳以下)のようなスピードで習得することは
ないということ。
ただそれだけです。

6歳以下で非認知能力が養われると結論に至った理由は
職業訓練校の結果が出なかったため。
だからといってすべてがダメなわけではありません。

非認知能力を成長させるには

非認知能力を箇条書きにすると

  • 肉体の健康、精神の健康
  • 社会的対応力(コミュニケーション力)
  • 心理的成長、セルフコントロール力(根気、粘り強さ、意欲、注意深さ、自信など)

となります。
上記の内容を習得するのは大人でも可能だと感じると思います。

肉体の健康、精神の健康

ビジネスは体力。
タフさが求められます。
まずは肉体的な健康。
体調を崩さない、風邪をひかない。
仕事を休まない。
これを継続できる体力が結果につながります。

これを達成するには、自分のクセを知っておくこと。
体調を記録するとわかってきます。
食事、睡眠がどのようなパターンになると調子がいいのか、
また調子がわるくなったときのパターンは何か。
これがわかっていれば前兆をつかむことが可能になります。

精神的な健康も大切。
情報量が増え、ストレスが増えています。
精神的な健康を維持することも大切な要素になっています。
マインドフルネスを習得し、ストレスを減らす方法を知ること。
ストレスを受けないような体質へと改善することもひとつの方法です。

社会的対応力(コミュニケーション力)

社会的対応力とは、まずは相手の言っている内容が理解できること。
その次は、なぜその内容を相手が言っているのか気持ちがわかることです。
コミュニケーションとは雑談をすることではありません。
仕事のやりとりができることです。
その中で重要視されるのが、意見がすれ違いになったり、対立するとき。
そんな時に着地点を見つける能力も大切なコミュニケーション力です。

心理的成長、セルフコントロール力

心理的成長、セルフコントロールとは、「根気、粘り強さ、意欲、注意深さ、自信」といったことを自然にできるよう身につけること。
条件的反射でカッとなり止めてしまう。
これでは根気があるとは言えません。
粘り強いとは言いません。

ビジネスでは理不尽なことは普通に起こります。
そんな場面で試されています。
ここを乗り越えられない人は何歳になっても同じことで立ち止まり
振り出しに戻っています。

そのため自分の理想からかけ離れた人生を送る人もいるくらいです。
条件反射を止めるには、「6秒間ルール」を取り入れること。
6秒間はわき出てきた感情をストップすることです。
そうすると徐々にセルフコントロールが可能になります。

継続的に仕事ができるようにするには、毎日記録をつけることです。
自分の行動記録からつけるだけで半年後には変化があります。
誰かになにかを言われても続けること。
そこから道が開け未知の領域へ一歩入り込みます。

成功哲学には上記のようなシンプルなことしか書いてありません。
ただ実行し習得する人が少ないということだけ。
それなら継続することで非認知能力を手に入れればいいのです。

まとめ

今回は非認知能力について取り上げました。
テストで測定できない領域なので、非認知能力に取り組んだところで
成長しているのかがわかりにくい。
そんなマイナス点があります。

わたしは半年ごとに自分の能力測定をしていた時期があります。
成長の実感がなかったからです。
ただ、半年間(6ヶ月)前を比較をすると、「そうか、これは
できるようになった」を自分でもわかるのです。

この部分は他人からも評価されないので、自分で自分を認めて
いくしかありません。
測定できないということは他人からの評価もないのです。
しかし、ある一定以上の能力に達したときには、一斉にまわりから
評価されはじめます。

そこだけは真実。
ゴールはあるのです。
その点を信じて進んでください。